今回のssyブログでは、冬期練習を考えるということで、どのようなトレーニングを行ってきたかを競技経験、指導者経験を基に考えていきたいと思います。
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ssyはその昔、小学生から高校生を対象に指導者をしており、
全国大会優勝2名
全国大会出場11名
という指導実績でした。
その指導者としての経験も踏まえて、書いていきます。
もし短距離を速く走りたいと思っていらっしゃる方がご覧の場合は、参考にしていただければ幸いです。
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冬期練習を考える
冬期練習とは?
陸上競技では、4~10月までがシーズン時期です。
11~3月はシーズンオフ時期のため、この10~3月の時期を冬期練習の時期と表現するのが一般的だと言われています。
この冬期練習では、シーズンでの反省を活かした練習メニューを取り入れたり、更なる技術向上のため、メニュー構成をしていくことが重要だと考えています。
冬期練習期間は、主に3つに分けられます。
鍛錬期(11~12月)
11~12月のことを鍛錬期と表現しています。
この鍛錬期では、冬期練習の目的を定め、動作改善の土台をつくっていくことが望野ましいと考えられています。
この鍛錬期に定めた方針のため、種まきとして、身体バランスの改善に注力を行い、同時並行で動作改善のため動作を見直していきます。
追い込み期(1~2月)
1~2月を追い込み期と表現しています。
この時期は、鍛錬期で定めた方針で種まきをした身体バランスの改善、動作改善を練習メニューの中で質を高めていきます。
(結果、練習量も増えると考えています。)
この追い込み期に、動作改善を行い、動作の発展を行うことができれば、自然と走る量が増えてくると考えています。
ただし、量を増やせばいいのではなく、レベルに応じて設定することが望ましいと考えています。
根本にあるのは、動作の質です。
移行期(3~4月)
3~4月を移行期と表現しています。
この時期は、鍛錬期で身体バランス改善、動作改善を行い、追い込み期で自然と走る量が増える方向で練習を積むことができれば、動作は自動化している状況だと思うので、移行期により実践的な状況でトレーニングを積んでいくことが望ましいです。
追い込み期で、自然と量が増え、動作が癖づいているはずなので、スピードを重視したトレーニングを追い込み期よりも増やしていくことが望ましいと考えています。
冬期練習のメニュー例
身体ポジションの改善
肩甲骨まわり(特に前鋸筋)、臀部、ハムストリング等の骨盤まわりの筋肉を改善することで、垂直軸を形成しやすくします。
垂直軸とは、股関節→膝関節→足首関節が垂直に位置している状態のことです。
この垂直軸をつくれていれば、骨盤から地面をおさえてくれるため、接地時により体重が乗り、自然と大きな力が生まれます。
この垂直軸が走りの中で上手く形成するのが、実は難しいのです。
特に身体バランスが崩れていると、膝が内に入る(ニーイン)状態になってしまい、膝や、靭帯、筋肉に負担をかけ、故障につながると考えています。
ただし、身体バランスを改善することができれば、自然と垂直軸が形成しやすい状況をつくることで、パフォーマンス向上につながります。
ウイングストレッチは身体全体のバランス改善につながります。
また、以下のような動的ストレッチは、臀部、ハムストリング、内転筋等の改善につながります。
このような動的ストレッチを行い、走る、そして動的ストレッチを行うという風に、交互に行いながら身体バランスを改善するなかで、動作がどのように変化していくかを確認していくことをお勧めします。
私が指導者をしていた際、
動的ストレッチ→走る→動的ストレッチ→走るという風にメニュー構成し、選手自身が変化を感じ取りながらトレーニングをできるように設定していました。
そうすることで、選手自身が身体バランスの改善の重要性を理解し、自主的に身体バランスの改善を行ったり、身体バランスの不具合で不調が起こることを防ぐことに繋がっていくと考えています。
走練習の例
冬期練習になると、長い距離を量を増やして走ることに注力する傾向があります。
この傾向は否定はしませんが、短距離での走力向上を目指すのであれば、ショートダッシュは外せないと考えています。
特に30mのダッシュは、ウォーミングアップを終了した後に必ずメニューに取り入れていました。
最初は、30m×5本程度で構わないと思いますが、動作改善が進み、効率を高めることができれば、この30mの走る本数が自然と増えていけば理想的です。
高校生以上の場合
高校生以上の場合で、ある一定レベルに達している場合は、30mのダッシュをアップで行った後は、300m×3本 レスト5分で男性なら40秒設定(シューズ)、女性なら45秒設定(シューズ)で走るというのは非常にお勧めです。
誰でも、この設定タイムだとある一定レベルだと別に速い訳ではありません。
また、1.2本ならある程度の方は走れると思います。
しかし、3本と言うのが結構重要で、1.2本目も含めてどれだけ楽に体を進めて走っていたかで、3本目のクオリティも異なってきます。
3本しっかりまとめるというのは非常に大切です。
ただ、ここまでがアップなので、このメニューを試す際は、その点にご注意ください。
走る量を増やしたいから、このメニューを行っていたわけではなく、走る技術を高めると自然と走る量が増えるのです。
そのため、自分の走る技術が向上しているかを確認するためのトレーニングでした。
つまり、技術練習という位置づけなのです。
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まとめ
シーズンオフである冬期練習でこそ、技術練習の抜本的な見直しを行うことができます。
ただ、この冬期練習でただ単に練習量を増やすということではなく、根本には走る技術を高めるために行い、その結果、走る技術が高まり効率があがるので、走る量が増えるという考え方を持って、トレーニングを行うことが大切だと考えています。
シーズンとは違い、試合がないため、自分が走れているかが分かりづらい時期でもありますが、タイムを計ったり、疲労度と見極めながら、自分の状態を把握しながらトレーニングを積んでいくことがとても重要です。
上記は、一例ですが、冬期練習をむかえるにあたって、それぞれのテーマを持って取り組むかと思います。
その参考にしていただければ幸いです。