速く走るために必要なウエイトトレーニングの考え方

トレーニング

今回のssyブログでは、短距離を速く走るために必要なウエイトトレーニングの考え方について書いていきたいと思います。

ウエイトトレーニングについて書いていきます。興味を持っていただけたなら、最後まで読んでいただけると幸いです!!
早速ですが、皆さんは速く走るために、ウエイトトレーニングしてますか?私はしてます。
今回は、ウエイトのこの種目がオススメですというような内容ではなく、ウエイトトレーニングの私なりの考え方をお伝えします。
では、ウエイトトレーニングで何を実現したいのでしょうか?
筋力アップ?と答える方は、結構多いと思います。実際、重りを使ってトレーニングしている訳ですから、筋力アップと答えることは間違いじゃないと思ってます。
では、私なり考えですが、速く走るための

  • ①スキルアップ
  • ②筋機能向上
  • ③バランス改善(可動域向上)

と考えています。

とても欲張りです。(笑)

では、順を追って説明させていただきます!!
ここでは分かりやすく代表的なスクワットを例にあげて話を展開していきたいと思います。

スキルアップ

例えば、速く走るために、適切な股関節伸展を自動化させたいという思いがあります。
※股関節伸展を例にあげます。※
速く走るためには、股関節伸展という要素は非常に重要です。
走るなかで接地時に骨盤で地面をおさえて、股関節が伸展する力を地面に伝えることが体を進めることとなります。
この要素をウエイトで求めると、スクワットは股関節伸展に更に特化したトレーニング方法のひとつだと思います。
速く走るためのトレーニングとして股関節伸展のスキル向上を求めるのであれば、どれだけの理解を深めてスクワットを行っているのかが、とても大切になってくると考えています。
それではスクワットすれば、必ず速く走れるようになるのか?と考えると、そうではないのです。
スクワットの方法(動作)が速く走るためのスキルアップにつながっているのかがカギなんです!!

短距離を速く走るためのスクワットについて

スクワットといってもただ単にスクワットの動作を行えばいいのではなく、走る動作に近い動き、姿勢に近づけて行うことで、スキルアップし走力向上につなげていければと考えています。

腰幅で行う。

地面にパワーを伝える為に、腰幅で走ると思いますが、スクワットも同じ考えで腰幅で行いたいと考えています。基本形は腰幅です。

□膝は動かさない
走りは股関節伸展を主動作とします。
スクワットも同じです。
膝の役割としては、股関節伸展の補助的動作で膝は伸展します。
その為、膝がスクワットの動作で前後に動くのは望ましい動作ではないです。
スクワット動作時に膝が前後に動くということは、膝伸展を主動作としてスクワットをせざるを得なくなります。
走りで例えると、接地の際に軸足の膝が必要以上に曲がって、離地時に膝が伸展しきる状態を言います。
これは脚が後方で回転し、よくいう脚が流れるという現象です。(慣性モーメントが大きいとも言います。)膝の位置は動かずに、股関節伸展を行うことが重要です。

垂直軸を形成する

どこまで臀部を下ろすか問題です。
フルスクワットに求めているものがある方はそれで構いません!

ただ、私は深く臀部を下ろしてスクワットをしません。
走りの中で求められる動作をウエイトで再現したいからです。

走りの中での股関節伸展は、接地してから伸展するまでの動作を確認してみると、
股関節の屈曲は大きくないはずです。
その為、スクワットでも股関節を深く屈曲させることよりも、走りの動作に近い状況でスクワットをする方がお勧めです。
以下の画像をご覧ください。
これでスクワット動作のイメージの参考になるかと思います。

①接地(股関節の屈曲状態)
②地面をおさえる(伸展を開始する)
③離地(股関節の伸展)

この3つの動作を見ていただければ分かると思いますが、股関節は接地時に僅かにしか屈曲していないのです。
となると、スクワットは深く屈曲させる必要がないと、個人的には考えています。


では、スクワットでどのように表現するのでしょうか?
正直、これにはかなり可動域が影響しますので、どれだけポジションを守りながら腰を下ろすことができるのかは、人により異なると思います。
ただ、下げることを優先するのではなく、ご自身の可動域に合わせたトレーニングをすることをお勧めします。
レベルがあがれば、可動域も変わりますし、バランスも変わってきます。
その為には、まず自分の可動域、バランスにあったスクワットが大切なのです。
でないと膝を動かさずに臀部を下すことすら難しいと思います。
そして、臀部は後ろに下すのではなく、可能な限り立っている状態から真下に下すイメージです。
臀部を後ろに下すということは、臀部を後ろに引けさせている状態であり、いわゆる【ケツが抜けている】状態、好ましくありません。
また、スクワットで臀部を下ろした姿勢で、腰が、肩→膝→くるぶしの垂直軸から臀部が遠ざかれば遠ざかる程、腰に負担がきてしまいます。
これは求めたい下ろし方ではないで要注意です。
その為、重心(臀部)を真下に下すことができるようにイメージしてください。
もし真下に下すことができなければ、浅いスクワットから始めてください。

動作イメージ

臀部を下す反動を使って、重りを跳ね返すイメージで反復して行います。
スクワットの重りは、最初は軽くても構いません。
重さを重視するのではなく、動作を重視しましょう。
重りは質量です。

質量(力)×スピード(筋肉の短縮スピード)=パワーの考え方です。

重りがあがれば、動作スピードは増します。
ということは、10㎏より、100㎏の方が動作スピードが速いはず!!!!
これが難しいのです。
当たり前ですが10㎏より100㎏の方が重いです。
ということは、10㎏のボールと、100㎏のボールで例えると、同じ高さの位置から落下させると、100㎏の方が加速度が高まるはずです。
その原理で、スクワットも臀部を下ろす際に、重りが重い方が落下スピードは高まります。
そして、臀部を下ろす際に、しっかりと臀部重りを受け止めることができれば、伸ばされた股関節まわりの筋肉(臀部、ハムストリング)が縮もうとします。
この伸ばされた筋肉が縮もうする力を利用して重りを返してやりたいのです。
踏ん張るという状況が起こらないスクワットです。
これなら、反復回数も増やせると考えています。
スクワットは私にとってはドリル的位置づけでもあります。
よくあると思うのですが、スクワットをする際、ふんばってませんか?そういうトレーニングでも求めているものがあるのならいいと思います。
ただ、速く走るために特化したトレーニングをというのなら、上記のようなスクワットもひとつの手段としてオススメです。

筋機能向上

先ほど、記載した通り、伸張した筋肉が縮もうとするのを利用したい。
これは、以前私のブログでも記載しましたが、

SSC(ストレッチショートニングサイクル)=弛緩(リラックス)→伸張→短縮
ではありませんか!!!!

このトレーニングを行うことで筋肉は弾力性を増し、短縮スピードを向上させることができます。
速く走るためには、SSCを如何に使いこなせるかがとても重要になります。
走りの中にも、SSCは存在しています。
では、SSC形態のトレーニングは行うことが、どれだけオススメなのかは言うまでもないと思います。
スクワットの方法次第で、筋機能を高めるたることができるのです!!!!

バランス改善(可動域向上)

筋機能向上の部分でも記載した内容と重複しますが、SSC形態のトレーニングを行うことで、筋肉は弾力性を増します。
となると可動域も最低限向上します。
そうすることで、今までは取れなかったバランスを得ることができたり、求めている動作が再現しやすくなったりします。
その為、如何に共縮(主動筋と拮抗筋が同時に出力する状態)を起こさないようにスクワットするかは非常に大切です。
ということは、スクワット時に四頭筋にはストレスをかけたくなのです。
スクワットをして四頭筋に負担がくるということは、

  • 膝が前後に動いている
  • 膝伸展で動作をしている
  • 膝を脚よりも前に出してスクワットをしている
  • 膝が内に入ってスクワットをしていることが考えられます。


これはスクワットで求めたいトレーニング効果を期待できない方法になってしまうと考えていますので、避けることをお勧めします。

速く走るために必要なウエイトトレーニングの考え方をお伝えしました。
参考にしていただければ幸いです。

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