短距離走のスタートを考える

スタートについて

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今回のssyブログでは、短距離走のスタートを考えるというお題で書いていきたいと思います。
これまでのブログでもいくつかスタートについて記事を書きましたが、今回はもう少し違う視点から考えを書いていきたいと思います。

公式lineで、現在動画指導を無料受付中(無料期間が終了している場合がございますため、予めご了承ください。)のため、いろいろとスタートについてのお話を頂くことが多いため、今回はお悩みをいただいた中でも、お声を頂くことの多かった内容を書いていきたいと思います

ssyはその昔、小学生から高校生を対象に指導者をしており、
全国大会優勝2名
全国大会出場11名
という指導実績でした。
その指導者としての経験も踏まえて、書いていきます。

もし短距離を速く走りたいと思っていらっしゃる方がご覧の場合は、参考にしていただければ幸いです。

スターティングブロックからのスタートで大切な3点

スターティングブロック

スターティングブロックからのスタートを得意とされる方もいらっしゃれば、苦手な方もいらっしゃると思います。
スタートは、スターティングブロックの角度を利用して、飛び出すことがポイントとなります。

では、大切な3点を考えていきたいと思います。

スターティングブロック上でのセットポジション

スターティングブロック上でのセットポジションの基本的な考え方

このようなポジションをつくります。
この際に、四頭筋(前腿)に体重がかかってしまうようなセットポジションは好ましくありません。

また、左右のブロック差はどれくらいがいいですか?と質問されますが、ここが良い、悪いというのはありません。
というのは、その選手の身長や、筋肉の質、可動域により異なります。
なぜなら、垂直軸が作れるのかという話になってくるからです。

垂直軸

垂直軸とは、股関節→膝関節→足首関節が垂直に位置している状態のことです。
この垂直軸をつくれていれば、骨盤から地面をおさえてくれるため、接地時により体重が乗り、自然と大きな力が生まれます。

この垂直軸をつくるためには、逆脚の位置が大切になってきます。
というのも、人によっては垂直軸が形成しづらい身体バランスの状態になってしまっていると、後ろ脚を遠くの位置に置かないと、ポジションそのものが取りづらかったりします。
そのため、自分がしっくりする位置を確認していきながらも、身体バランスを改善していくことをお勧めします。

ただし、身体バランスが改善されていけば、ブロック上でのセットポジションも異なってきます。
更には、その日の調子、その日の可動域等によってブロック上のセットポジションが異なってきます。

ボルト、伊東浩司さんや、世界で戦っている選手の中には、メジャーでブロックの位置を測って、その日の自分に合わせたポジションを取るようにしている選手もいます。

垂直軸を形成することのメリット

垂直軸、もしくは垂直軸に近い状態をつくることができれば、ハムストリング、臀部の筋肉が、【弛緩→伸張→短縮】のサイクル(SSC)を上手く循環することができ、ハムストリング、臀部の出力を自然と高めることにもつながってきます。

ハムストリング、臀部の筋肉が弛緩状態
ハムストリング、臀部の筋肉が伸張する
伸張していたハムストリング、臀部の筋肉が短縮する

このサイクルをスタートからゴールまで上手く活用しながら、走ることで体を効率よく進めていくことが記録向上への近道だと考えています。

また、このようなサイクルを走りのなかで自然と表現するためには、トレーニングも同じ出力形態で行うことが望ましいと考えています。

スターティングブロックからの動き出し

スターティングブロックではブロックから体を進めるために、垂直軸を形成できていれば、地面をおさえながら、骨盤が垂直軸を通るため、更に体重が乗り込み、自然と大きな力が加わることから、意図的に膝、足首の伸展する動作を使わないようにスタートしていくことが重要となってきます。

そのために、スターティングブロック上での動き出しは、後ろ脚のかわし動作をきっかけとしてスタートしたいと考えています。

(小山,1999)かわし動作(Dodge Movement)…回内筋やインナー・マッスルをうまく使い、そして胸鎖関節や肩鎖関節の動きを伴って手の甲を体側に向ける」

とされており、上記は上半身の話になります。
もちろん下半身でもかわし動作は存在します。
下半身の場合は、後ろ脚の踵を外側に外すと表現しますが、つま先を内側へ向け、踵を外側へ外します。

以下の動画で右脚を確認していただけると分かりやすいかと思います。
左脚が前脚、右脚が後ろ脚です。

前脚は垂直軸を形成し、後ろ脚のかわし動作をきっかけとし、スターティングブロック上でのバランスがかわし動作をきっかけに、僅かな重心の位置変化が起こることで、重心が進行方向へ移動を開始します。
この際、後ろ脚の膝は、前脚の膝に近寄ることがポイントです。

後ろからの視点

後ろ脚の膝は、前脚の膝に近寄ることで、スタートポジションで骨盤が前方へ送り出されたと同時に、後ろ脚の膝を、前脚の膝に近づければ、手と足が前方へ出ようとします。
これが股関節と肩関節の連鎖的反応と言われています。
そうすると、前脚に上半身の体重が加わり、地面を押さえることができ、地面を蹴る(膝、足首の伸展)ことなく重心の上下運動をおさえて水平移動しやすくしてくれると考えています。

この時に、力強く、ブロックを膝や、足首を伸展させて蹴ってしまうと、重心移動の妨げになり、スムーズな加速が難しくなると考えています。
この点に注意しながら行ってください。

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重心を拾う

短距離を速く走るためには、重心を拾っていくと表現しますが、重心位置の少し前に接地していくことが重要です。

かわし動作をきっかけにバランスを崩すことで、重心移動が起こり、重心移動が第一動作となり動き出すことになります。

その際に、先行的に移動した重心を拾っていくイメージで走ることが重要なポイントとなります。
重心を拾うことで、地面を自然と骨盤が押さえるため、体重がしっかりと乗ります。
そうすることで、想像以上のパワーが出力され、ロスのなくスピードを高めることが可能となります。

つまりは、脚が自然と前に出てくるようなイメージを持つとイメージしやすいかもしれません。
この重心を拾うという動作を表現すること、そして垂直軸をつくれれば、それだけでタイムに影響が出るくらいに、大きな力が自然と加わります。

この時に、避けたい意識、動作は以下となります。
・膝を高くあげる
・ブロック、地面を蹴る
・足のつま先が外へ開く
となります。

まず、膝を高くあげようとすると、力が上方向に抜けてしまい、推進方向への移動距離が出づらくなり、ロス動作となります。

そして、ブロック、地面を強く蹴ることは、重心移動が起こっているにも関わらず、蹴る(膝関節、足首関節の強い伸展)動作を行うことで、重心はワンテンポ遅れて移動する、もしくは上方向に浮いてしまうので、こちらも推進方向への移動を阻害します。
垂直軸を形成した意味を失ってしまいます。

最後に、つま先が外を向いた状態で走ると、骨盤も開いてしまうので、力が左右に分散することで、ロス動作となり、素早く脚が前方へ移動の妨げになります。

上記に注意して、取り組むことをお勧めします!!

重心を拾うためのトレーニング

重心を拾うためのトレーニングのひとつとして、以下の動画のようなトレーニングでイメージをつくっていくことをお勧めします。

ポイントは、
・腰幅で構える
・薬指を進行方向に向けて構える
・手はぶら下げる
・軽く骨盤から前傾をつくり、背中が反らない、丸まらないように注意する
・重心移動をしていないのに、脚がでてしまわないように注意

ここから、骨盤を前方方向へ送り出すことをきっかけとして歩き出します。
歩き出すことに慣れてくれば、走り出してみましょう。

ただし、移動は重心が前方方向へ移動することです。
移動もしていないのに、脚がでてくるわけはないです。
よくある失敗は、脚が先に出てしまうことです。
この点にかなり注意されることをお勧めします。

腰幅、薬指真っ直ぐの状態で立つことで、垂直軸をつくっています。
この時、骨盤から軽く前傾をすることで、膝は自然と曲がります。

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まとめ

スターティングブロックからのスタートは、短距離を速く走るためにはとても重要な課題のひとつです。
また、力強くブロックを押せば、飛び出せると思いがちですが、垂直軸の形成、重心移動を上手く使い、無駄な力を省き、肩甲骨、骨盤の連鎖的反応を活用し、走り出すことができれば、レース後半にもつながってくると考えています。

そのためには、垂直軸を形成できる身体バランスの獲得が何よりも大切だと考えています。
スタートの練習、そして身体バランスの改善を行いながら、技術を向上させていくことが記録向上への近道だと考えていますので、お困りの方は一度お試しください。

参考になれば幸いです。

参考文献

小山裕史著
初動負荷理論による野球トレーニング革命』ベースボール・マガジン社

小山裕史
『奇跡のトレーニング 初動負荷理論が「世界」を変える』講談社

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