スターティングブロックからのスタート方法について

スタートについて

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今日のssyブログでは、スターティングブロックからのスタート方法について書いていきたいと思います。

短距離種目ではスタート時に、スターティングブロックを使用します。
スターティングブロックを使用してのスタートって凄く難しいです。
かと言って避けては通れないため、このブログを活用していただければと考えています。
今回はスターティングブロックの飛び出しについて書いていきたいと思います。

私は、小学生~高校生まで指導していた経験があり、100m、200mでは全国大会出場に3名の指導実績があります。
是非、参考にしていただければ幸いです。

スタートで大切なこと

私がスタートで大切にしていることは、いくつかあります。
まずはひとつずつ書いていきます。

スターティングブロックの構え方について

こちらは以前に記事で書いているので、そちらでご確認いただければと思います。

スターティングブロックの意識
今回のssyブログでは、私が指導者として小学生~高校生対象に指導を行っていた際に、スターティングブロックの意識について指導していた一部をご紹介をいたします!!スターティングブロックって難しくないですか?私は苦手な方です。ただ、私は...


スターティングブロックの構え方についての考え方を理解いただけたのでしたら、スタートの切り方について書いていきたいと思います。

スターティングブロックからのスタート

別の記事でも書いた通り、スターティングブロックの構えは、弓矢を引いている状態をイメージしています。
つまり、今にも飛び出しそうな状態になっているのです。
その状態をスターティングブロック上でつくれていれば、あとは、、、、、、、

  • 膝を高くあげない
  • 膝や足首でブロックを蹴らない
  • 後ろ脚のかかとを外す
  • 後ろ脚の膝を前脚に寄せる(かかとは外側に外しながら)

という意識を持ってスタートしていきたいと考えています。

膝を高くあげすぎない

スタートで一歩目を大きく出しなさい。
と言われることはなかったですか?

私はあります。

大きく一歩目を踏み出そうと意識するあまり、膝を高くあげて大きな動作でスタートを切ろうとし、重心よりもかなり前の位置で接地してブレーキをかけてしまう人は多いのではないかと思います。

一歩目を膝を高くあげてしまうことで、重心の上下運動に繋がってしまうという弊害がおこってしまうので、膝は最低限の高さでスイングされたいです。
膝をあげるという意識を持ちたくないというのがポイントになってくると考えています。

膝や足首でブロックを蹴らない

蹴らないだけを見ると語弊が出てくるかもしませんが、膝や足首を伸展させる動作を主動作としてブロックを蹴りたくないということです。

なぜなら、膝関節、足首関節が伸展する動作をメインでスタートをすると、飛び出してからの一歩目、二歩目の際に、伸展しきった脚が折りたたまれて、前方にスイングされる時間がなく、タイミングがズレて適切なポイントでの接地が難しくなってしまいます。

膝、足首の伸展で飛び出した結果、一歩目の接地で遊脚が軸足を追い越すことができず、脚が流れてしまっている状態

(篠原ほか,2013)によると、
スターティングブロックへの力積の水平成分と100mの自己記録はとの間には、有意義な相関関係がみられた。しかし、スターティングブロックへの力積の水平成分が最も大きい者が、最もパフォーマンスレベル(100mの記録)が高いというわけではなかった。

と判明しています。
その為、スターティングブロックへ大きな力を加えることは、1歩目の速さに関係はしますが、その後の2歩目、3歩目につながらなければ、記録向上にはつながらないということだと考えています。

では、どうすればいいのか?という話について書いていきます。

後ろ脚のかかとを外す

こちらは、他のブログでも紹介していますので、そちらも併せて読んでいただけると理解できやすいかと思います。

スタンディングスタート練習
短距離を速く走るためにはスタートは非常に重要です。如何に重心を効率よく進めるかが求められます。小学生からマスターズの方まで、実践可能なスタートの感覚づくりのトレーニングとなります。

今にも飛び出してしまいそうな弓矢を引いていると表現したスタートポジションから、後ろ脚のかかとを外側に外す(つま先は内向き)の動作(弓矢を放つ)をきっかけとして動き出すことで、前脚に体重審がしっかりと乗り込むので、自分の想像以上のパワーが出力されます。

上記のような動作を、かわし動作といいます。

かわし動作を行うことで、筋活動に無駄がなく近位筋から遠位筋へと流れるように活動を行うことが分かっています。
その為、体幹から出力されたパワーが末端へと伝わっていき、かつ出力したパワーが体の中心部から末端部分へと漸減していき、筋肉は弛緩を得ます。

これは文面で理解するのは難しいかもしれませんが、体が反応としてかわし動作を行えるだけの最低限可動域が必要になってきます。
可動域があれば良しという訳ではないので、注意が必要です。

では、実際の動作としては、どのような動きになるのでしょうか?
以下の動画を参考にしていただければと思います。

かわし動作をきっかけとしたスタート

このようにかわし動作をきっかけ作りとして動き出すことができれば、無駄なパワーロスなく大きなパワーを自然と生み出すことができます。

後ろ脚の膝を前脚に寄せる(かかとは外側に外しながら)

後ろ脚のかかとを外側に外す(かわし動作)をきっかけに骨盤を前方へ送り出すと同時に、後ろ脚の膝を前脚の膝に寄せる=体の内側を通って、前方方向にスイングされることが望ましいと考えています。

理由は、スタートポジションで骨盤が前方へ送り出されたと同時に、後ろ脚の膝を、前脚の膝に近づければ、手と足が前方へ出ようとします。
これが股関節と肩関節の連鎖的反応と言われています。
そうすると、前脚に上半身の体重が加わり、地面を押さえることができ、地面を蹴る(膝、足首の伸展)ことなく重心の上下運動をおさえて水平移動しやすくしてくれると考えています。

ただ、その為には垂直軸をつくる必要があります。
股関節→膝関節→足首関節が垂直に位置している状態をつくれていれば、地面を押さえてくれます。
逆に垂直軸が作れていないと、バランス変化を活かした自然な大きなパワーを活かした動作が難しいと考えています。

もう一度、動画を貼っておきます。

重心を拾う

かわし動作をきっかけにバランスを崩すことで、重心移動が起こり、重心移動が第一動作となり動き出すことになります。

その際に、手足を力強く動かすというよりも、先行した重心を拾っていくイメージで走ることが重要なポイントとなります。
重心を拾うことで、地面を自然と骨盤が押さえるため、体重がしっかりと乗ります。
そうすることで、想像以上のパワーが出力され、ロスのなくスピードを高めることが可能となります。

結論

スターティングブロックからのスタートでは、

  • 弓矢を引いたような構え方
  • 一歩目を必要以上に大きく出さない(膝をあげにいかない)
  • 垂直軸をつくる
  • 後ろ脚のかかとを外側に外す(かわし動作)
  • 後ろ脚の膝を前脚の膝に寄せる

という要素が必要になってきます。
ただ、意識的にすべてを行うことは正直難しいため、かかとを外側に外す等は、反射的に反応するような体作り(可動域を最低限高めるような)を行う必要があります。

つまり無意識で行えることが一番です。
これを、私は自動化したいと表現しています。


その為には、意識的なトレーニングと、最低限の可動域の習得が必要になってくると考えています。
重複しますが、特に体がやわらかければいいわけではなく、最低限動作を表現することができる可動域が必要となると考えています。

また、自分の動作を動画で撮って、見直していくことも必要です。
上記のような、要素を動作の中で表現することができれば、スタート時にバランスを崩し、重心が前方へ動き出すなかで、如何に重心を拾っていくのかに注力することをお勧めします。

そうすることで、自然と大きなパワーを使って、地面を蹴らず(膝関節、足首関節の伸展による動作)ともロス動作のない地面を押さえるという動作で体を進めることができると考えています。

参考になれば幸いです。

参考文献

(1)小山 裕史 指導:鈴木 秀次教授
初動負荷トレーニングでのかわし動作における筋活動様式と肩甲骨キネマテイクス
(2)米重 修一
初動負荷走法による走力の向上について
(3)小山裕史
『奇跡のトレーニング 初動負荷理論が「世界」を変える』講談社
(4)篠原 康男,前田 正登
短距離走におけるスターティングブロックに加えられた力とブロッククリアランスの関係

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